平衡入力専用
自作 A/Dコンバーター

2015/05/20 追記


PCM1804という192KHz24bitステレオのADCチップと
DIT4192というトランスミッターを使用しています。

◎PCM1804は64Fs(2.8MHz)のDSD出力も可能です。

元々1bitのデータをダウンビートしてPCMデータにしています。
S/Nは差動入力時に112dbです。

最新のPCM4202やPCM4222は
128Fs(5.6MHz)が可能です。
S/Nは
PCM4202が118db,
PCM4222が124dbです。

ほぼアナログアンプの限界値ですね。


◎但し、
現場の音を知らない方々は、
カタログデータしか判断材料がありませんが、

音質はS/Nやフォーマット周波数だけでは決定せず、
電源回路やアナログ回路のスピードとレギュレーション、セパレーション、
回路部品やレイアウトも関係します。







今回は48KHz24bit仕様のPCMスタンダード24bitのフォーマットで、

光出力を2回路にしています。

コアキシャルを使用しないのは
パルストランスを使用してアースラインを浮かしても
コモンモードノイズが出てしまうので

あえて光出力のみにしています。


光出力なので色々な機器を接続しても
コモンモードノイズのループが出来ません。






入力はミキサーからのバランス出力を前提に設計し、
+22dbm(9V)にフルビットになるようにしています。

それとADCの前に電圧リミッターを入れて
ADCチップが入力オーバーで壊れないようにしています。

後ろの基板は
アナログ回路用の2段カスケード定電圧電源と
ADC用のアナログ用定電圧電源です。

電源はミキサー経由でもらっています。




マスタークロックは三田電波製24.5760MHzの温度補償型水晶発振器(TCXO)で、
温度偏差が1ppmのものです。
このクロックは他のICとは別回路の定電圧電源から電源を供給しています。

最新の市販品も温度偏差が1ppmの水晶を使用していますが、
残念ながら発振部の電源回路が他の部分と共用しているので
電圧変動による低周波ジッターが発生しています。


このクロックでDIT4192トランスミッターから出た信号を
74AC74でリクロック
してから光出力にしていますので、
よりジッターを少なくしています。





これからの録音でどういう音になるか楽しみです。


初めは現在の機器に合せて48KHz24bitでやりますが、
機器の整備をしてから設定を変更して
96KHz24bitにしてみる予定です。


2012年1月8日の
国立市一橋大学内の兼松講堂での
マーラーの交響曲第9番をこれで録音してみました。
レコーダーはVSR−880改造です。

音が静かで安定していました。
パルシブな音も安定していて
編集時のFFTを見ると
VSR−880のA/Dコンバーターより15KHz以上の音がより入っていました。
これはフィルターの特性によるものでしょう。

但し、編集時に10dbも音量を上げてみましたが、
躍動感が少なかったので、
ゲインを10db上げて+10dbクリップに変更しました。

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2012年3月10日にこのADCにて吹奏楽を録音しました。

今までのVSR−880と比較して未だ5db程ゲインが低かったので、
また5db程ゲインを上げてみました。

3月18日にまた吹奏楽を録音するので
VSR−880のADCと音量を比較します。



1月8日のマーラーの9番と同様にどうも音の表現がおかしかったので
試しに
自作ADCの音源を記録したVSR−880の音源の位相を反転した処、
やっと正常な表現になりました。

どうもPCM1804のデータシートの
アナログ部の位相の記述が逆になっていたようです。
元々が反転(Invert)入力ですね!注意しないと
普通なら正位相入力で表記するでしょう。
結構いい加減な記述があるので注意を要します。
(普通の機器では判別が出来ないのでいい加減かも知れません)


この自作ADCとVSR−880改造のADCとの比較ですが、
明らかに自作ADCのが音が安定していてかつ音の消え方が速いです。
そのため音の混濁が全く無く、細かいフレーズまではっきり聞こえて
楽器の位置や演奏状況が手に取るように判ります。

音色は生と比較しながらアナログフィルターの定数を変えていきます。

現在のローカットの定数は
1Hz−3dbです。
市販のADCは低域は20Hzまでしか保証をしていません。
このためスカスカの低音しか記録が出来ないです。
なぜなら20Hz以下まで低域を延ばすと
ノイズが増加しますし、
電源回路が弱いと不安定な音になります。

あえて超低域まで記録出来るようにしたのは
超低域まで記録出来ると
空間での音の位置が判別しますし、
過度現象により音の出だしが判別し易くなります。


これからはこのADCをメインにして記録します。



3月18日に吹奏楽を録音しました。

1台のVSR−880改造はいつもの通りにこのA/Dコンバーターを使用して記録し、
2台のVSR−880はこのA/Dコンバーターからのデジタルデータを記録しました。

今回は自作A/Dコンバーターのレベルが高く、
ミキサーの出力ボリュームを絞って録音しました。

どうやら前回の10日の時はホールへのモニターを送る時に
ヤマハのMX12/6ミキサーに信号を入れる時に損失が発生して
レベルが低下したようです。


結局+10dbクリップに戻しました。

これからはホール側にモニターを送る場合は
VSR−880の出力を送るようにします。



5月3−4日に
日本打楽器協会主催の打楽器新人演奏会を録音しました。

大掛かりな新人コンテストで、色々な打楽器やマリンバが総出でした。


VSR−880のA/Dコンバーターと比較して
音の立ち下がりが圧倒的に速いので、
速打ちの連打も綺麗に再生しました。



2013年3月に
アナログ回路の抵抗を
RP24C 1/2Wから
Daleの無誘導3Wに交換しました。
これにより大音量の音に余裕が出来、
音の伸びが良くなりました。


2014/09/24


久しぶりに自作A/Dコンバーターの改造を行いました。

改造した箇所は、

1.今まで左右共通であったアナログ回路の2段カスケード電源回路を、左右別にしました。
そのため電源部が倍になりました。




2. これにより左右の音の分離がより良くなり、遠近感もより自然になりました。





3. 光出力が2系統であったのを、4系統とし、
2系統ずつの光出力回路の電源を別にしてA/Dコンバーター本体とは別にしました。


出力端子が倍になったので、2系統のみの録音機器が3−4系統になり、実験の幅が広がりました。

また、光出力端子を2つの新しい異なる銘柄の物に交換したので、
素子による音の差も確認が出来ます。




使用したシャーシは以前使っていたものを流用したので、余分な穴が空いています。

尚、平衡フォンケーブルは50オーム50GHzのセミリジッドケーブルです。
方向も吟味しています。

このケーブルが今のところ1番癖が無く自然な音の出方と遠近感が出ますね。


但し、大変高価で扱い難いケーブルです。


ハイレゾと言われる機器(笑)でも
これ位しっかりした電源の機器は少ないでしょう。